K様邸の玄関付近には二か所の植栽スペースが設けられており、それぞれが日向と日陰になっていました。

今回の植栽はこちらの二か所へそれぞれシンボルとなる庭木をレイアウトする事になり、足元へもそれぞれ低木や下草によってナチュラル感を加える様に致しました。

道路から見るシンボルツリーのアオダモ

道路から見るシンボルツリーのアオダモ

こちらは日の当たる道路側の植栽スペースです。

シンボルツリーはナチュラルモダンなお住まいに合わせる様に、山採りのアオダモを選びました。

特に枝模様が繊細で柔らか味のある樹形を吟味しており、自然な方向性を活かした植栽をしています。

弱い印象を持たれがちなアオダモですが実は環境適応性が高い一面もあり、日向で夏を凌ぐ強さを持っています。

セイヨウカマツカを合わせた幹模様

セイヨウカマツカを合わせた幹模様

離れて見るとアオダモのみの植栽に見えますが、実は雰囲気の似たアロニア(セイヨウカマツカ)を合わせて植栽しています。

幹模様の似た雑木は寄せ植えを行っても違和感も無く溶け込み、美しい姿を見る事が出来ます。

セイヨウカマツカは春に美しい小花、秋には赤い実や紅葉を楽しむ事ができ、実は季節感を多く感じさせてくれる庭木です。

アオダモと同じく日光にも耐えやすく、剛健な一面も見せてくれる雑木です。

アオダモの足下は低木と割砂利を

アオダモの足下は低木と割砂利を

シンボルツリーであるアオダモの足下は、低木や下草をレイアウトし、割砂利で仕上げています。

陽の当たりやすい場所はカレックス、背後の日陰気味の場所へはセキショウ類をレイアウトする等、どんな小さな場所でも環境に合わせた配置が大切です。

砂利については大きく分けて丸い砂利と割れ石の砂利が存在しますが、やはりナチュラルガーデンや自然な庭へは割砂利が良く似合います。

色味もあえて抑えたカラーにする事で砂利が浮き上がってしまう事がなく、庭木の持つ緑色が際立って見える様にもなります。

玄関横の日陰へソヨゴを植栽

玄関横の日陰へソヨゴを植栽

こちらは玄関横に設けられた植栽スペースですが、道路側と異なり日陰気味の場所となります。

いわゆる狭小箇所とも言えますが、この様な場所は外壁も近い為、毎年枝が走る様な落葉雑木は避けたいのはもちろん、成長力の強い常緑樹、シマトネリコやシラカシ等も避けるのが良いでしょう。

陽当たりを好む陽樹を植えた場合、明るい上方向へ伸びる速さが増してしまい、尚且つ下枝が少なくなっていくという事を考慮しなくてはなりません。

成長が遅く日陰においても葉を付け続ける庭木は限られてきますが、こちらではソヨゴの単幹樹形をシンボルツリーとして植栽しました。

株立ち樹形を狭小部に植えますとどうしても手狭な印象が出てしまいますが、一本幹の木ですとしっくりと収まった様に感じられます。

木漏れ日が美しく見える植栽レイアウト

木漏れ日が美しく見える植栽レイアウト

隙間から差し込む光が美しい陰影を作り出す植栽エリア。

ソヨゴであればやや暗い下部の枝葉も残りやすく、植栽後に寂しい姿へ変わってしまう心配も少なくなります。

しかしある程度は枝葉の枯れが想定されますので、上部からの日光が下まで届く様に、最低限の枝透かし剪定は必要となります。

適切な剪定を施す事で、写真の様に陽射しがソヨゴを通過して下まで届いている事がお解りいただけると思います。

下草類とバークチップによる仕上げ

下草類とバークチップによる仕上げ

セキショウ類やヤブコウジ等の下草類は、旺盛に増殖したり範囲を広げたりすることが無く、適度な湿潤を保持するだけで健全に生育してくれます。

反対に日陰でどんどん繁茂させたり増やしていきたい場合はアイビー等のつる植物、範囲を広げて増え続けるフッキソウ等がおすすめとなります。

地表はバークチップによってマルチングを施しており、ナチュラル感を出す事に加えて乾燥防止としても役立ちます。

砂利仕上げの場合と異なり、バークチップであれば落ち葉が落ちても掃除の必要性に迫られる事がなく、あくまでも自然な風景として見られるのが不思議なものです。

こちらの施工例では日向と日陰、それぞれにシンボルツリーを植栽し、環境に合わせた足下のレイアウトをご紹介致しました。
環境の異なる植栽場所を有するお住まいであれば、ぜひご参考をいただければと思います。