今回は茨城県古河市のK様邸にて施工をさせていただきました、雑草対策工事のご紹介です。

一口に雑草対策と申しましても、使用する資材や景観によっては造園工事の位置づけとなります。
今回の施工におきましてもお庭のリフォームといった内容となっております。

ローズマリーを移植し、バラのアーチを設置します

先行作業と致しまして、施工該当箇所に植わっておりましたローズマリーを移動(その後移植)し、バラ用のアーチを設置する工事を行っております。

ローズマリーの掘り出し 速やかに鉢へ植え込みます
バラのアーチを接地予定の場所へ植わっておりましたローズマリーを移植すべく掘り出します。
こちらのローズマリーは半ほふく性で、お客様が挿し木から育てられました木です。
掘り出したローズマリーはご友人様へお譲りする為、この後豊島区へ運搬の運びとなりました。

3
バラのアーチはお客様がお買い求めになりました物を組み立て、コンクリートを使用して設置致しました。
車椅子の通路はこちらのアーチ沿いに施工する為、設置場所は事前にお客様に取り決めていただきました。

歩きにくい既存の飛び石を撤去します

庭への入り口付近
お庭への入り口まで設置された飛び石の様子。
徒歩、または自転車の乗り入れも困難な作りとなっておりました。
今回はお母様が車椅子でお庭へ行かれる通路を施工しますので、通常よりも余裕を持った通路を設計しております。

奥へ続く飛び石
お庭へ入ると、この様に奥までくまなく飛び石が置かれております。
この飛び石が非常に厚く、お客様ご自身ではとても移動は出来ない重量がございました。
飛び石の置かれているこのラインに、園路を施工して奥まで車椅子が通れるお庭へリフォーム致します。

飛び石の撤去 入り口まで全ての石を撤去
飛び石の隙間に育っている植物の移植などをしながら、飛び石を全て外していきます。
厚い物は厚さ15センチ程もある飛び石でした。
この後、地面の窪みを整地し、園路を形付ける縁石の設置に備えます。

園路を形付ける縁石を設置していきます

片側の縁石を滑らかに設置します
縁石の片側(お住まい側)を先に施工していきます。
既存植物を滑らかに囲う様なラインを作っておく事で、通路施工と花壇施工の2つのメリットを得る事が出来ます。
この様に囲われた植物は管理もしやすくなり、増殖の速い植物でも周囲へ広がる心配が無くなります。
凝灰岩の縁石は、カーブ部分のみ半分にカットし、思い切りの良いデザインを付けていきます。

もう一方の縁石ラインを開始
お庭の最奥部から、もう片方の縁石設置を開始します。
車椅子を実際に幾度か確認し、押される方の目線も考慮しておきます。
カーブを付けるとそれだけ気を付ける必要もございますので、後ろからみた目線を意識して無理の無い形状の園路を考えなくてはなりません。

10
お庭の奥から縁側まで到達した園路のライン。
左右に縁石が設置された事で、園路の両側が花壇として浮かんできます。

舗装材(固まる土)の下処理
お庭の入り口まで園路の形が整い、舗装材(固まる土)の下処理を行います。
地面を平らに漉き取り、叩きによって締め固めます。

園路の中へ簡易舗装材(固まる土)を施工していきます

舗装材の敷き均し 隅々は「固まる土」を押し込むように施工
出来上がった通路の輪郭内へ、簡易舗装材(固まる土)を敷き込んでいきます。
密度の高い、細かな粉状資材ですので、セメント同様に重量もございます。
均しムラが出やすく、綺麗に仕上げるのは慎重な作業となります。
縁石沿いなどの隅々は舗装材を押し込む様にして、締める様にしておきます。

刷毛仕上げの様子
敷き込み終わり、均しが済んだ箇所から刷毛仕上げを施していきます。
力加減で柔らかな毛の跡もついてしまいますので、あくまでもなでる程の微力で仕上げていきます。
同時に縁石に付着した粉状の舗装材も清掃して進めます。

仕上げの散水
敷き均し施工を終えた園路内の舗装材へ散水をします。
1次散水は霧状噴霧器にて軽く湿らせ、1時間後を目処にシャワー散水を行います。
2~3回に分けて十分に水分を浸透させ、園路(固まる土)の施工が完了となります。

完成したお庭の園路の様子です。

お庭の入り口部分
お庭の入り口部分まで密接させた園路の様子。
傾斜計算により、入り口はフラットに、車椅子でお庭へ進んでも無理の無い程度の傾斜にて園路が進みます。

庭の奥へ続く園路
お庭の奥へ続く園路は、自然素材を使用した優しい雰囲気になっております。
園路両脇は花壇の様な仕上がりとなり、車椅子にお乗りになったお母様も植物を楽しむ事が出来る様になりました。
また、普段の自転車の乗り入れなどもスムーズになり、危険性も改善されました。

季節の花に囲まれた園路 花の中を園路が進みます
季節の花々の中を進む通路となり、植物の管理もしやすいお庭へリフォームする事が出来ました。
散水、植え付け、お掃除など、あらゆるメンテナンスにおきましても、園路がある事によって行いやすくなります。

21
後日お客様より戴きました、バラアーチ付近の様子のお写真です。
次々と咲き出すバラが楽しみな庭となりました。
アーチに添えたつるバラが立派に育てば、また美しい景観のお庭となるでしょう。

雑草対策を考えるうえでは、造園的要素を少し加えるだけで景観が美しく変わる可能性がございます。
リフォームを念頭に置いた施工を是非お考えになってみては如何でしょうか。

それでは失礼致します。