品川区のF様邸の庭は2棟の建物の間に位置しており、既存の桜とキンカンが生えている広々とした空間でした。

前々より笹を含む多くの雑草が旺盛に育つ様になっており、今回はこの雑草対策を兼ねた庭リフォームのご相談を戴きました。

リフォーム前の庭の様子

リフォーム前の庭の様子

雑草はまさしくお庭全体に生えており、完全除去は難しい笹類も多く含まれていました。

また土がとても多く山盛りにされた状態でもありました為、庭のリフォームはまず土を搬出処分する事が必要でした。

今回の庭リフォームにあたりましては

  • 雑草が生え難い
  • 全体がフラットに
  • 色合いは華美でなく、モダンに

この様なご希望をいただいておりました為、これらを加味したデザインを施す事になりました。

 

リフォーム(雑草対策)をされたお庭の様子

リフォーム(雑草対策)をされたお庭の様子

雑草対策をメインに庭のリフォームを終えた様子です。

まず庭の奥にはシンプルな境界縁石を設置してリフォーム範囲を明確にすると共に、仕上げとなる砂利を止める役割を持たせています。

中央には2.4m×2.4mの広々としたテラスを設置し、既存キンカンの足下は自由に使える花壇として土面を残しています。

駐車場からの動線として木材風のコンクリート平板をステップ調に設置しており、ナチュラルなアプローチとして景観面にも寄与しています。

石組みによる雑草対策の境界

石組みによる雑草対策の境界

施工の境界となる部分、こちらにはグレーの石組みを施しております。

右側に生えている大きな桜の浅根が地表付近を走っている部分があり、通常の縁石類を使用するとどうしても根に干渉する為に綺麗な設置が行えません。

しかしこの様に庭石組みであれば避けたい部分を自然に避ける事ができ、違和感のない仕上がりにする事が出来ました。

石同士の僅かな隙間にはモルタル目地を施しており、土が砂利面に流出してしまう心配もありません。

広々したテラスからお住まいを眺める

広々したテラスからお住まいを眺める

広々としたガーデンテラスはテーブルやチェアを置く余裕もあり、半日陰の環境もあって気持ちの良い空間になっています。

こちらのお庭はマテリアルのカラーをグレー~ブラックに統一させており、とにかく落ち着いた空間に見せる事を心掛けています。

当然ながらテラス部から雑草が生えてくる事は無く、庭は思い切った使い方をする事で効果の高い雑草対策にも繋がります。

向こう側に見えるアプローチも整然と規則的にレイアウトしており、モダンで落ち着いた空間を楽しめます。

木材風の平板によるアプローチ

木材風の平板によるアプローチ

駐車場から庭へ入り、お住まいのタイルデッキのステップまで続くアプローチ。

木材風の意匠が施されたコンクリート平板を使用しており、一枚のサイズは300×600(mm)と手軽なサイズ感の物を並べています。

今回の庭づくりでは新たな植栽を施さない為、どこかにナチュラルな雰囲気を加えたかったという事もあり、こちらの製品を選んでいます。

木材風の平板ですがカラーも4種類がラインナップされており、こちらのカラーは最も落ち着きのあるアンティーク寄りのカラーと言えます。

華美な色合いではありませんが、年月を経て汚れが付いてもアンティークな魅力を保てるというメリットもありますので、飾り気の無い庭デザインにおすすめのマテリアルです。

ブラックの縁石で作られた花壇

ブラックの縁石で作られた花壇

ガーデニング用として少し土を残したいというご希望から、陽当たりの良い箇所へ縁石を組んで花壇を作っています。

使用した縁石は硬質の石を加工した縁石で、美しいブラックが特徴的です。

黒い石といっても多くは暗めのグレーだったりするのですが、こちらの製品は乾燥状態でも黒色をしっかりと感じられ、質感も重厚で優れたマテリアルと言えるでしょう。

花壇の内部は20cm程掘り下げて土を処分し、新たに堆肥が混合された赤土ベースの用土を入れています。

花壇としてしっかりと土を入れ替えておく事で、ご自身で何かを植えられる際も作業を行いやすく、植物の生育も安定する様になります。

透水性簡易舗装(固まる土)による防草対策

透水性簡易舗装(固まる土)による防草対策

今回はテラスやアプローチ等の素材によって雑草の発生を封じ込めていますが、砂利敷きとなる部分の底は防草シートではなく簡易舗装材(固まる土)を使用しています。

笹類の発生が非常に強い土壌であった為、シートを突き破りやすい笹への対策として簡易舗装という方法を取っております。

もちろん強化防草シートを使用すれば笹に突き破られる事も無いのですが、どうしても資材と防草シートの隙間から笹が発生してしまう事が確実です。

この為、写真の様に石組みの入り組んだ箇所や平板同士の隙間など、細かい部分を固める処置を取る事で笹の発生を最低限に抑えられる様にしています。

固まる土というのは経年により変色や削れを起こしやすく、これが景観面でのデメリットと言えます。
しかし表面を砂利で覆う仕上げである場合、舗装表面の劣化が目に入る事は無く、日光を遮られる事で劣化も遅らせる事が出来ます。

防草シートでは対応し難い入り組んだ箇所が多い庭では、おすすめの雑草対策と言えるでしょう。

 

雑草対策を主軸とした場合でも、この様にデザイン性を取り入れた対策を行う事が出来ます。

マテリアルや植栽を組み合わせたローメンテナンスなお庭づくりをご提案致しますので、お困りの方は是非ご相談をいただければと思います。

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