近年の住宅におきましては、庭はリビングには面しておらず、玄関アプローチ付近にある事も多くなっております。

これにより今や玄関とお庭は一体の関係であり、弊社におきましてもアプローチを兼ね備えた庭づくりのご依頼を多く戴く様になりました。

玄関はシンボルツリーを植える場所になりやすい事もあり、庭としてデザインするのに向いている場所とも言えます。

ここでは玄関アプローチを庭と融合させるにおすすめの素材を始め、7つのデザイン例もご紹介します。

 

玄関での庭づくりで使いたい、おすすめアプローチ素材

既に玄関までのアプローチとして歩く為の素材、
タイル
コンクリート
などが設置してある場合ですと、その左右の空間で庭づくりを施す事となりますが、まだ歩行する箇所が整備されていない段階でご依頼をいただく事もあります。

この場合はアプローチそのものを庭のデザインとして取り入れる事になり、デザインの方向性も定まり、玄関周りをよりおしゃれに見せる事が出来るのです。

それでは「玄関の庭」の主役とも言えるアプローチ素材を見てまいりましょう。

洋風平板(コンクリート製)

一般に「平板」と呼ばれるコンクリート製のペイピング材です。砂岩製の物もありますが、弊社ではデザイン性に優れたコンクリート製の洋風平板をおすすめしています。

洋風平板

アプローチとして敷かれた洋風平板

こちらは60cm×60cmの大型平板を、歩きやすくシンプルに設置したアプローチです。左右には洋風の雰囲気の植物をレイアウトした庭づくりを行っており、広く歩きやすいアプローチが庭と一体になっています。

石肌感を演出するデザイン平板

シックな洋風平板

石肌の表情を再現した平板の意匠

コンクリート製洋風平板はデザイン性にも優れており、手で石を加工した様に見せる仕上がりが特徴です。この為周囲の植物との相性も美しく、コンクリートを感じさせない優しい玄関アプローチを作る事が出来ます。

大判サイズや長方形を組み合わせたアプローチ

平板のテラスとアプローチ

平板を組み合わせたテラスとアプローチ

洋風平板は正方形や長方形などあらゆるサイズの他、4色のカラーラインナップを取り揃えております。こちらは大判サイズの平板でテラスを構成し、長方形と正方形のサイズを4枚1組のステップとして組み合わせました。広いお庭をおしゃれに見せるアプローチ材としておすすめ出来ます。

 

コンクリート枕木

コンクリートによって作られた枕木調のデザイン平板を指し、正しく「コンクリート製枕木」と呼ぶ事もあります。
様々なものが存在しますが、弊社の庭づくりでは最もランダムに設置しやすい細長いサイズのコンクリート枕木を使用する事が多いです。

植物の中を進むナチュラルなアプローチに

コンクリート枕木

小庭の中を進むコンクリート枕木アプローチ

コンクリート枕木は、その飾り気の無さが周囲の風景を優しく見せます。

自然の木を模したデザインの為に1枚ごとの個体差があり、これを吟味して組み合わせる事でより木材らしい表情のアプローチになります。

きちんと丈夫に敷き込む施工を行えば、歩きやすく頑丈、そして腐食の心配も無いナチュラルなアプローチが実現します。

砂利と組み合わせたシンプルな使い方も

シンプルな枕木アプローチ

砂利と組み合わせたシンプルな枕木アプローチ

枕木といえば植物と組み合わせた風景が一般的ですが、こちらの様にシンプルに砂利敷きと組み合わせる使い方もあります。

例えば砂利敷きとタイル・コンクリートなどの組み合わせですと冷たく硬い雰囲気となりますが、コンクリート枕木であれば温かみを感じる玄関アプローチに見せる事が出来ます。

コンクリート枕木を他のアプローチ材と組み合わせる

ステップ調の枕木と御影石

ステップ調に配した枕木と御影敷石の組み合わせ

コンクリート枕木は全て繋げて敷く必要はなく、この様に2~3枚を1セットにしたステップ状の設置も自然で面白味があります。

また、存在感が強すぎない為に他のアプローチ素材と組み合わせても違和感もなく馴染ませる事が出来ます。

 

敷石(御影石)

敷石は地面に敷き込んで園路を作る為に加工された板状の石材品であり、特に御影石は古くから住宅の庭づくりにおいても用いられてきました。加工性が良い石ながら非常に頑丈であり、細かい部分も風化しにくく長期維持が可能な石材品です。

御影石の玄関アプローチ

畳の様に敷き込んだ御影敷石のアプローチ

御影敷石は隙間なく敷けば和風テラスになり、園路として部分的に設置すればこの様な上品な玄関アプローチを構成出来ます。

御影敷石のデザイン的な特徴として、周囲が砂利敷きのみの空間であっても風景として成り立つという事が挙げられます。

最低限の緑を添えるだけで日本庭園風の風情が感じられ、シンプルで明るい玄関周りとなります。

敷石を縦方向に配した、庭との一体アプローチ

縦方向に敷いた敷石アプローチ

庭と一体に見せる敷石のアプローチ

こちらの玄関アプローチは敷石を進行方向である縦向きに繋ぎ合わせ、距離感を感じる演出をしています。

敷石右手には和風の庭づくりを行い、アプローチを庭の素材としても見せています。

歩きやすい敷石の左右は砂利敷きになっており、実際は空間も広く取った仕上がりとなっています。

 

敷石(大谷石)

大谷石は古くは塀や外壁にも用いられていましたが、現在は屋内材としての扱いへ移り変わってきています。軽量で加工性に優れていますが風化が起こりやすい為、庭園材としては敷石として使用するのが通常です。風化を楽しめる様なナチュラルガーデンに非常にマッチし、石特有の硬さを感じさせない仕上がりとなります。

大谷石の敷石アプローチ

ナチュラルガーデンに溶け込む大谷石のアプローチ

木漏れ日が注ぐ雑木の庭に佇む大谷石のアプローチ。

穴が空いたり角が欠ける風化を前提としておりますので、なるべく敷石同士を接触させています。

雑木や下草類が共生するお庭に良く似合い、実際にも歩きやすいアプローチと言えます。

他部材と組み合わせた大谷石のステップ

ステップ状の大谷石

大谷石を他素材と組み合わせるアプローチ

大谷石の敷石は存在感が強くない為、他のアプローチ素材と近接させたアプローチをデザインする事も出来ます。

コンクリート枕木やスリ鉄平飛び石ともよく馴染み、この様なナチュラルなアプローチも構成しやすい素材です。

作り込み過ぎない雰囲気の敷石としておすすめであり、和庭からナチュラルガーデンまで幅広くマッチします。

 

延段

延段と呼ばれる構成は多岐に渡り、崩し方の様式により真・行・草と区分されてきました。

住宅における露地庭や和庭には、敷石と野面石を組み合わせた様式が多く採用されており、弊社施工の場合におきましても柔らか味や自然味を感じる崩し気味の延段様式となります。

眺めて歩く、景観と実用性を兼ねた延段アプローチ

和庭に溶け込む延段アプローチ

景観と園路を兼ね備える延段のアプローチ

こちらの延段は頑丈な御影敷石を軸に、野面石、特に肩をしっかり持った物を寄せ合せたデザインになっています。

小石を寄せ合せたアプローチですので歩きやすいとは申し上げ難いですが、歩くと眺めるを両立させるに最良の構成ではないかと思います。

角度による表情の変化を楽しむ

室内側より眺める延段

室内からは園路でなく空間に見える延段

アプローチとしての進行方向から眺めれば園路に見える延段は、室内から眺めると一種の空間としての存在に切り替わります。

角度によって表情が異なるのは延段そのものが非対称でランダムなデザインである事に起因します。

延べ段は材料である野面石だけでは成り立たず、人の手で組み合わせて初めて構成される奥深さがあります。

眺めるだけでも楽しいアプローチの形と言えるでしょう。

 

飛び石

飛び石は古くから庭の園路として存在し、作庭技術を指し示す程のものとして重要視されてきた歴史があります。

一歩ずつ足を踏み出す平石を点在させるもので、現代ではアプローチとしての歩きやすさを最重要視した構成が求められます。

和庭に打たれた飛び石

景観重視の飛び石打ち:杉並区S様邸

かつての飛び石は二連・三連打ち、雁がね打ちなどの作庭様式があり、現代でも茶庭では飛び石は重要な位置付けとなります。

この様に奥が深い飛び石ですが、こちらではお住まいに取り入れやすい、アプローチとしての歩きやすさを考えた飛び石をご紹介します。

御影石の飛び石

御影石の飛び石

平面が広く歩きやすい御影石の飛び石

先にもご紹介を致しました敷石と同様に、御影石の飛び石は硬質で頑丈です。

下地基礎としてコンクリートを使用すれば傾く事も無く、しっかりとしたアプローチとして構成出来ます。

スリ鉄平の飛び石(諏訪・佐久など)

スリ鉄平の飛び石は、平ら気味の面を更に削って平面化させた加工飛び石ですが、石の雰囲気や色味は損なわれておらず、風情あるアプローチづくりにおすすめ出来ます。

諏訪スリ鉄平飛び石

表面を削りながらも自然味を損なわないスリ鉄平

スリ鉄平の飛び石を使う際は作庭に合わせて吟味を致しますが、大きさはもちろん厚みや形は無限であり、組み合わせる事によってオリジナルの飛び石アプローチを形成します。

石同士の相性と方向性を組み合わせる

組み合わせた飛び石アプローチ

形の相性を合わせつつアプローチの方向を調整

スリ鉄平の飛び石は辺を強く持った形がほとんどですので、組み合わせが良くないと非常に目立ちます。

ですが辺の組み合わせばかりを意識しますとアプローチの行先(方向)がないがしろになりますので、この2点に集中して打っていきます。

加工された表面は歩きやすさだけではなく、雨に濡れても滑りにくいというメリットもあります。

たまに歩くアプローチなら景観重視の飛び石を

和庭の景観として打つ飛び石

歩きやすさよりも景観を重視した飛び石:台東区坪庭

玄関アプローチでありましても、頻繁に歩く事は無い事から景観重視の構成をご依頼いただく事もございます。

坪庭や露地の飛び石は風情を重視した材料やデザインを行いますが、これらを玄関アプローチへ応用する事も可能です。

アプローチを風情ある表情に見せたい場合に取り入れたい飛び石打ちです。

 

玄関アプローチと庭の融合デザイン7つのアイデア

玄関周りへ作られた庭は、お住まいのイメージや趣向を忠実に反映しやすく、住まう方の好みも表れる程です。
これはお住まいの形状やお車などと共通するもので、玄関周りの庭は住まいの印象を左右させます。

玄関アプローチを美しくデザイン

ここまではアプローチ素材に触れてまいりましたが、ここからは玄関周りやアプローチを庭と融合してデザインするアイデアをご紹介します。

 

①自然の風景を玄関周りへ取り入れる

玄関アプローチの雰囲気は、そのままお住まいの印象そのものに感じられます。それではもしも玄関周りがナチュラルな風景だったとしたらどうでしょうか。

玄関周りを自然豊かな風景に見せる事で、あたかもお住まいが自然の中に建てられた様に見せる事が出来ます。

玄関アプローチ周りをナチュラルにデザインした例

この方法は歩行通路に合わせる様にナチュラルなお庭をデザインする事になります。植木を飾る様にレイアウトする場合とは異なり、あたかも以前からそこに存在したかの様なデザインと植栽レイアウトが必要です。

玄関周りをナチュラルにデザインした手法
あえて主役となる木を決めず、自然の中に家が建てられた様なイメージで庭を構成するのがコツです。下草類も無理に密生させず、風で揺れる様な空間を空けておくと自然です。

施工場所:玄関周りからアプローチまでの空間
環境:北側の半日陰
植栽した植木:アオダモ・ヒメシャラ・コハウチワカエデ・アオハダ・ソヨゴ・オトコヨウゾメ他
低木や下草:アセビ・コクリュウ・セキショウ他

枕木調の平板アプローチでデザインした庭

こちらも玄関アプローチ自体を造園工事に組み込んだ施工事例です。枕木調の意匠を凝らしたコンクリート平板を頑丈に設置し、周囲はナチュラルな印象の植木でデザインしております。
アプローチそのものの利便性は確保しつつ、周囲を植栽で自然に包む事を意識しております。

枕木調平板を使ったデザイン
植栽については無理な剪定が必要にならない様な空間取りが大切です。ナチュラル感を追求すると落葉樹ばかりになりがちですので、落葉期の景観を考慮して小さな植物でも常緑の物をレイアウトしておくと良いでしょう。

施工場所:玄関前の空間
環境:東側の半日陰
植木:カツラ・コハウチワカエデ・ヒメシャラ・紅花トキワマンサク
低木や下草:ギルドエッジ・サルココッカ・ヒュウガミズキ・クランベリー他

自然に習う植栽デザインを

これらのナチュラルアプローチを作る際は、やはり植木を飾り過ぎないという事が大切かと思います。
自然風景を観察しますと、綺麗に直線に木が並んでいたり、全く同じ大きさの木が隣接している事はあまりございません。
高木の足元には中低木が生育しており、それらの木がもたらす半日陰環境が、下草類の生育を助けます。
狭い場所でもランダムなレイアウトを心掛ければ、自然を切り取った様な玄関アプローチになると思います。

 

②個性的な植栽でアプローチを楽しく見せる

アプローチ沿いに設けられた植栽スペースは直線で構成されている事が多く、無機質な形をしています。
ですがその中でランダムなレイアウトをすれば直線で囲まれた雰囲気は無くなり、おしゃれなアプローチガーデンにする事が出来ます。

目を引く植物でアプローチをおしゃれにデザイン

こちらのケースでは直角が連続する土部分へ個性的な植木をレイアウトする事で、ドライガーデン風のデザインにまとめています。

あえて化粧砂利の空間を多く取る事で、広々とした印象も取り入れる事が出来ます。

個性的な植物でデザインしたアプローチ
ドライガーデンに使われる植物はそもそも乾燥状態に強い物が多く、サボテンや多肉植物も含まれます。
実際の生育環境を見てみますと、砂質の土壌に生える姿はもちろんの事、周囲が荒野の様に開けている事が多いです。

その環境に習ってデザインをする際は空間を広く取り、砂利などで荒野の感じを演出したりしますと、よりリアルなアプローチガーデンになるかと思います。

施工場所:玄関アプローチを兼ねた駐車スペース
環境:東側の半日陰
植木:ユッカロストラータ・ニューサイラン・ディクソニア他
低木や下草:ブルーパシフィック・カレックス・セダム類

 

③玄関アプローチをガーデンに溶け込ませる

洋風ガーデンの中を歩くアプローチ。玄関周りが主庭となるケースが多い近年では、ごく自然な庭づくり方法となっています。

アプローチに使うペイピング材は和風・洋風・ナチュラルと様々です。こちらでは洋風ながらもシックな色合いの平板を使用してアプローチを構成しています。

周囲にレイアウトされた植木の色を引き立てる為、あえてアプローチを控え目に見せたガーデンになっています。

アプローチが溶け込むガーデン

施工場所:アプローチ左右の空間
環境:南向きの日向
植木:フェイジョア・ヒメシャラ・ソヨゴ他
低木や下草:アロニア・ヒメシャリンバイ・ゴールデンモップ・ブルーパシフィック・ボックスウッド他

 

玄関まで続くガーデンアプローチ

玄関まで続くガーデンアプローチ

こちらは枕木風のデザイン平板をゆっくりとカーブさせて玄関まで繋げた施工事例です。

洋風平板にありがちな華やかなカラーではありませんが、庭木と自然に溶け込み、ナチュラルガーデンの様な心地良さが感じられます。

規則的に並べたアプローチも使い勝手は良いですが、やはり庭のデザインと融合させるのであれば、多少の遊び心を表現するのもおすすめです。

施工場所:玄関から駐車場への通路
環境:南向きの日向
植木:ハナミズキ
低木や下草:クルメツツジ

 

あえてアプローチを目立たせないカラー選択

洋風ガーデンデザインでは、平板やレンガ、砂利などの資材に色の強いものが使われる事が多いのですが、弊社の場合ですと、資材・マテリアルは予めシックなカラーをお勧めしております。

これはレンガや平板に限らず、砂利でさえも経年によって色落ちをする事が関係します。

和風のお庭と同様に、洋風ガーデンにおきましても経年変化・劣化が色々な意味で美しくあってほしいもの。
アンティークなお庭などを見ますと洋風ガーデンが色あせた際の美しい雰囲気を感じられます。

これは色あせた美しさの周囲で、植物や花の色が大いに引き立てられる事が関係しています。

 

④最低限の植栽でシンプルでおしゃれなアプローチに

どんな植木でも生育は進み、メンテナンスが必要なもの。後々の事を考えて、植木は最低限にしたい、という思いの方もいらっしゃるかと思います。
その様な場合は、庭木類は出来るだけ少ないながらもお庭らしい見た目を追求してみてはいかがでしょうか。

少数の植栽とコンクリート枕木でアプローチをデザイン

タイル類などを使わずに枕木調の平板を敷き込めば、どこか柔らか味のある風景に見えます。

個性的な材料を使ってデザインしたアプローチは決して歩き難い訳でもなく、店舗の様な面白味のある庭になります。

植木も少ないので手間も掛からず、メリットも多い方法と言えます。

少量の植栽でデザインしたアプローチ

施工場所:お住まいと道路の間の空間
環境:南向きの日向
植木:ソヨゴ(シンボルツリー)
低木や下草:ブルーパシフィック・ハツユキカヅラ・ブルーマウンド

 

⑤細長いアプローチ沿いなら下草でデザイン

狭小部・狭い庭と呼ばれる細長い土スペースなら、下草類でデザインするのがお勧めです。

アプローチは歩く事が前提となっていますので、玄関へ向かう際に植木の枝が飛び出していたりすると危険です。

この様な場合は立ち木をほとんど使用せず、下草類だけで構成すると安全なアプローチガーデンを作る事が出来ます。

小さな自然石なども添えると、一層趣を感じられます。

狭い場所へ下草レイアウトを

施工場所:お住まい脇通路
環境:東側・隣家が近い日陰
植木:ソヨゴ・アロニア
低木や下草:マホニアコンフューサ・セキショウ・玉竜・コクリュウ・アオキ・ヤブコウジ他

 

⑥雑木の植栽で山間の雰囲気に

人の背丈よりも遥かに高い雑木類に囲まれる風景。これらの木が共生するかの様な植栽をすれば、玄関アプローチにおきましても山間の様なデザインを取り入れる事が出来ます。

雑木類の共生をデザインしたアプローチ
雑木類は生育に伴い下部の枝を自然に枯らしていきますので、実は歩行の妨げになりにくいというメリットがあります。
かえって中~低木の方が顔の高さに枝葉がある事が多いので、雑木を植える際は樹高3m程度のものを植栽し、植え付け時には下枝を予め払っておくことも有効な方法となります。

施工場所:玄関から道路までのアプローチ
環境:西側の半日陰
植木:ジューンベリー・ヒメシャラ・ヤマボウシ・トネリコ・トキワマンサク他
低木や下草:ブルーベリー・ブルーパシフィック・ゴールデンモップ・ナルコユリ

 

⑦シンボルツリーに自然石を添えて坪庭風に

玄関アプローチは平面だったりステップであったりと形は様々。

こちらはアプローチステップの横に正方形の土スペースが設けられていたケースです。

玄関横に土があれば、誰しもシンボルツリーを植えるスペースと考えますが、それだけではお庭として見せるには不十分なケースもあります。

坪庭風にデザインされたスペース
シンボルツリーに合わせる様に小石や低木を添えたり、下草によるデザインラインを取る事で、格段にお庭らしさを増す事が出来るのです。

施工場所:アプローチを兼ねた駐車スペース
環境:北側の日陰
植木:ソヨゴ(シンボルツリー)
低木や下草:ツリバナマユミ・ヤブラン・セキショウ・ヤブコウジ・玉竜

 

まとめ

玄関アプローチ周りを庭として見せるデザインや素材の数々、ご参考いただけましたでしょうか。

近年では小さな玄関周りも大切なフォーカルポイントとして活かすのが主流になりつつあります。

是非、庭木やマテリアルを活用したおしゃれな空間を作ってみては如何でしょうか。

その他にも玄関前やアプローチ付近でのお庭施工例がございますので、是非ご覧戴ければと思います。

 

執筆者:新美雅之(新美園HP作成・作庭者)

執筆者:新美雅之庭木や庭デザインについて、作庭者の経験を活かして現実的に解説をするコンテンツを目指し、日々執筆しています。
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