市川市のY様邸の庭は非常に面積が広く、陽当たりが良い事もあり雑草の繁殖にお悩みでした。

造園施工前の庭

造園施工前の庭

今回の造園計画に先立ち他業者様によって膨大な量の草根を撤去していただき、余分な残土も搬出された状態から庭づくりを行う事が出来ました。

長い年月を掛けて相応量の雑草が繁茂してしまうと、やはり重機を使った残土処分が必要となってしまいます。
やはり雑草対策は出来るだけでも早めに行う事が良いと考えます。

そこで今回は立派に育った既存樹、モミジやミカン、ケヤキ等を活かしつつ、広範囲にわたる雑草対策をメインとした庭造りを行いました。

砂利エリアと植栽のバランス

砂利エリアと植栽のバランス

玄関アプローチから繋がる様に、庭の奥へと続く園路。
まず庭の緑の豊かさは既存樹であるケヤキとミカンによる恩恵が大きく、砂利敷きエリアの面積と緑のバランスが取れています。
雑草対策エリアとも言える中央部分へ植栽が左右から覆い被さる様なイメージを表現しており、雑草対策重視の庭にありがちな殺風景な感じが出てしまわない様に設計しております。
既存樹は4~8mという樹高でありましたので、私の方で植栽する樹木は膝丈低木~4mという範囲に設定し、樹個バランスも整えてみました。

既存樹と新規植栽が馴染む景観

既存樹と新規植栽が馴染む景観

既存のケヤキとモミジの周りへ自然に添える新規植栽は、ジューンベリー・ブルーベリーといった実成り樹種を始め、エリナ・サツキ・ツツジといった花物まで加えています。
サツキ・ツツジの寄せ植えは古い庭でよく見られるものではありますが、定期的な刈り込みさえ行えば木が暴れる様に成長する事もなく、近年の強い陽射しにも耐え、地表を完全に覆う事で微細な雑草であれば封じ込める事も出来ます。
景観的にも土面の露出が少なくなる効果が大きく、盛り上がる様な緑の一塊は他樹ではなかなか表現が難しく、剛健種であれば枝が長く伸びて維持管理に追われてしまう事も多々あります。
和庭のイメージのあるサツキ・ツツジであっても雑木類と合わせればナチュラルガーデンの様な雰囲気を出す事ができ、写真の様にレンガ素材とのマッチングも良いのがお解りいただけると思います。

常緑ヤマボウシとフェイジョアによる目隠し

常緑ヤマボウシとフェイジョアによる目隠し

こちらの外壁ラインはお住まいリビングの対面になっており、ボリュームのある目隠し効果が求められるポイントです。
目隠しとしてご用意した植栽は樹高4mの常緑ヤマボウシ(ホンコンエンシス)と樹高3.5mのフェイジョア、両樹種共に花を楽しむ事ができ、この大きさはあまり目にする事は無いと思います。
今回の庭づくりは計画の1年前よりお声掛けを戴けておりました為、十分な樹木吟味~取り揃えに余裕を持って臨む事が出来ました。
すぐにはお探し出来ない木々については、やはり前々からの植栽計画が大切になってきます。
予め樹高の高い目隠しを植えるメリットとしては「植える本数を最低限に出来る」という所が大きく、小さな目隠し樹木を多数植えてしまうと後々に全ての本数の剪定維持が必要になってきます。
本数が少なくなれば剪定時の適切な枝透かしによって風通しの保持を行う事もでき、木の幅の管理も容易になるのでおすすめです。

雑草対策の効果も大きい大谷石のテラス

雑草対策の効果も大きい大谷石のテラス

このお庭の中心となるのが大谷石の切り石(敷石)を敷き詰めたフラットテラスです。
デザイン上、このテラスへのアプローチ動線が骨格となっている他、砂利面よりも雑草対策が強いという点で面積を広めに設定しました。

チェアやテーブルをセットしても支障の無いテラス

チェアやテーブルをセットしても支障の無いテラス

この大谷石テラスはチェアやテーブルを置いても動線として支障が無い程に広く、これは広いお庭ならではの設えと言えます。
大谷石は屋外で使用すると風雨によって風化するという点がデメリットとされるものの、他の石種よりも柔らかな印象になるという点で石材としては稀な存在であり、強固な石質感を求めないナチュラルなシチュエーションであれば大変おすすめ出来ます。

お住まい側からテラスへ向かうアプローチ

お住まい側からテラスへ向かうアプローチ

既に施工されていた平板から続く、大谷石テラスへのアプローチ。
素材についてはナチュラル感を大切に、まずはカーブを自然に見せる事が出来る「飛び石」の形から入り、テラス前で枕木風コンクリート平板へ切り替わります。
このコンクリート平板は特に枕木の風合いが再現されている製品で、厚みもしっかりあるのが特徴と言えます。
厚みがある事によって、多少の斜面上で使っても片側が浮き上がって見えたり砂利や土に潜ってしまう事がありません。
緩やかな傾斜をそのままに施工を行う場合は、平板といっても厚みのあるしっかりとした製品を使用したいものです。
尚、このアプローチ左右には豊後梅とオリーブが植栽されており、特にオリーブはこれから自由に大きく成長させる事を見込んだレイアウトとなっています。
成長力の強い木については、幅がどんどん広くなってくる事を踏まえて植栽位置を設定する事が大切です。

テラスを介してL字型に続くアプローチ

テラスを介してL字型に続くアプローチ

園路はテラスを挟み、庭の中をL字に進む様にデザインしています。
今回の庭デザインは植栽エリアよりも雑草対策エリア(テラスや園路、砂利敷き部)の方を広く取る事が目的ですが、このエリアが殺風景に広過ぎに見えてしまう事をアプローチという形にする事で解決しています。
進行方向に動きを持たせてマテリアルにも変化を付ける事で、単なる歩行動線以上のデザインインパクトを得られます。
お住まい方向から見る事眺めが庭の主要景観となっており、この眺めは目隠し植栽(ホンコンエンシスとフェイジョア)のスクリーン効果が非常に効いています。
スクリーンについてはもちろん樹脂フェンスやウッドフェンスと言った選択肢もありますが、やはり植栽程の高い位置はカバーする事は出来ません。
遠景を意識する事が必要なシチュエーションである程に背の高い木々が活躍するもので、この様な植栽景観は可能であれば是非取り入れていただきたいものです。

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