be世田谷区H様邸の中庭はウッドデッキが施工されており、ご新築計画中よりこちらのスペースへプランターの植栽を施すご相談を頂戴しておりました。
そこでウッドデッキを施工される際にプランターを埋め込んでおくご提案をさせていただき、今回、お住まいの竣工と植栽環境が整ったところで植栽の施工をさせていただきました。

 

施工中の様子につきましてはお庭造りブログ-世田谷区H様邸プランター植栽工事-下草を使った小さな自然風景作りの様子にてご紹介を致しております。

 

ヒメシャラにナツハゼや下草をレイアウト
ウッドデッキに綺麗に埋め込まれたプランターへの植栽施工です。将来的に2階リビングより植木の緑を眺める設計がなされており、開放的な大きな窓が美しいお住まいに合わせて植栽計画を致しました。メインとなるヒメシャラに適した半日陰環境を利用し、日向では生育が難しいナツハゼを共に植栽。山の瑞々しさと自然味を感じられる植栽デザインと致しました。ナツハゼとヒメシャラの幹の角度や位置はある種の一体感を感じられる様に調整し、あたかもヒメシャラの根元からナツハゼが芽生えて生長したかの様な雰囲気をお作り致しました。

 

株立ちの植木をさらに美しく感じさせる足下の下草類
ヒメシャラとナツハゼを合わせ、数本の幹で構成される立ち木の足下。プランターの中という制約に捉われず、下草類を活き活きと感じさせる自然風植栽を施しております。見えるか見えないかといった小さな自然石をひっそりと据え、高低差を設ける様に下草類を瑞々しく植栽しております。

 

下草類の自生をイメージさせる植栽レイアウトを

下草類の自生をイメージさせる植栽レイアウトを

他の施工例でもご説明しておりますが、下草類のみでも背丈や生育速度を加味する事で非常に奥深い風景を作る事が出来ます。また、それは時間を掛ける程に味わい深いものとなり、作庭直後とはまた異なる雰囲気となってまいります。単調な植栽では魅力を出す事が難しいタマリュウやヤブコウジは、共存風景や自然群生をヒントにして扱う事で、本来の魅力を引き出す事が出来ます。

 

自然の優しさを感じられる植栽
山歩きをしている際に感じられるものに、色合い、山の香りがあります。腐葉土をふんだんに使用して植栽をしている際はその香りを感じる事ができ、私共も心地良く施工をしております。半日陰の環境にて山の木を植えた際に感じられる「色合い」は、山と同様に眺める角度や時間などによって少しずつ変わるものです。とりわけ逆光環境で下から見上げる葉色は美しく、紅葉の時期は逆光が美しいもの、と言われるのも納得がいきます。写真ではナツハゼの紅葉が美しいですが、環境によりヒメシャラの色付きも美しく変化します。

 

小さな領域でも作り出せるナチュラルな植栽デザイン

小さな領域でも作り出せるナチュラルな植栽デザイン

70cm四方の中でのお庭作りにおきましても、坪庭製作の際と全く同じ技法を要します。下草類は生育や将来性を最優先したものとなっており、草丈や配置などはその次に位置します。その様な部分に気を配ったレイアウトは後々のメンテナンスも非常に易しいものとなり、長持ちする風景となり得ます。基本となります落ち葉の除去や枯れ枝切除、軽い散水管理程度で維持する事ができ、生育に関しましてはほぼ放任状態と致します。時間が経つにつれ下草類の色合いも不思議と統一感を感じられる様に変化し、少しずつ草が増えつつある風景となれば一層自然味のある雰囲気となります。