今回ご依頼を戴きましたK様邸マンション専用庭は、20年程前に洋風ガーデン調の庭づくりが施されていました。
その際、ツル性の植物が各所へ植えられていた事により、これらが増殖、隣地や外部への延伸も著しく管理が非常に困難な状態となっていました。

ツルニチニチソウ、ワイヤープランツ、アイビー等が好まれてグランドカバーとされた時期がありましたが、とにかく領域を広げる力が強く、小さな他植物であれば枯らせてしまう勢いとなります。

リフォーム前の専用庭

リフォーム前の専用庭

地面を覆い尽くすので雑草の発生は大幅に減るのですが、やはり外部へ伸びていってしまう、新たに根を下ろしてしまう、という点で管理が非常に難しいと言えます。

そこで今回は現状の植栽を一掃、土面も削り取った上で雑草対策を施し、ローメンテナンスな明るい庭へリフォームを行う事となりました。

 

ロックガーデンへリフォームされた専用庭

ロックガーデンへリフォームされた専用庭

新たにリフォームされた専用庭は、まず地植え植物は低木のみとしている事が特徴で、植物の無い空間は防草シート/砂利敷きで仕上げられています。

この様なレイアウトを行う事で風通しの改善を始め、虫類が格段に減るというメリットが得られ、何よりも除草作業や剪定等のメンテナンスが激減します。

施工直後ですので砂利敷き範囲が広く見えますが、適切な間隔を取った低木がそれぞれ膨らむ様に成長し、砂利エリアと植栽エリアのバランスが半々となる様に庭が変わっていきます。

枝透かしを施したエゴノキとオージープランツ低木

枝透かしを施したエゴノキとオージープランツ低木

角に生えるエゴノキはリフォーム前から残しており、明るく柔らかい姿になる様に枝透かし剪定を行いました。
その足元へはグレビレア類、ティーツリー類、ウエストリンギア類といった近年人気のオージープランツ低木を配しており、剛健さと横へ広がる特性を活かして今後の庭を美しく充実させていきます。

オージープランツは南半球原産の植物類であり、同じ植物名でも品種が非常に多く存在します。
品種毎に全く異なる樹姿や葉色を持っている為、選択幅が広いというのも特徴と言えます。

細い葉と淡いカラーが美しいオージープランツ

細い葉と淡いカラーが美しいオージープランツ

ロックガーデンの中に点々と浮かび上がる様な、個性豊かな植栽レイアウト。
オージープランツ類は総じて葉が細い植物が多く、他には多肉性植物にも見える品種や、葉状が非常に個性的な品種まで幅広く存在します。
解りやすい点では「発色の良さ」も挙げられ、アカシア類に見られる様なブルーリーフを始めハッキリと感じられるシルバーリーフまで楽しむ事が出来ます。

生育速度は速めなのですが剛健さと虫を寄せ付けにくい特性が魅力であり、地植えであれば水やりを少し怠った程度で枯れに至るケースは非常に少ないと言えます。

 

個性的な低木植栽で樹姿・カラーリーフを楽しむ

個性的な低木植栽で樹姿・カラーリーフを楽しむ

今回の庭デザインでは繊細な印象のオージープランツの他に常緑ガマズミ(ビバーナム)類やロニセラ等も植栽しており、随所に濃いディテールをレイアウトして骨格の役割を持たせています。

シルバーティーツリーやクリスミフォリア、センパフローレンスといった繊細な葉から、ビバーナムのティヌス、バークウッディ・コノイといった希少種まで多用して賑やかなロックガーデンに仕立てています。

多くは50cm程の樹高の植栽となりますが成長想定樹高としては1m程を想定しており、こうなりますと個性的な葉が揺れる美しい光景になるのではないかと思います。

 

ロックガーデンの要となる割栗石と砂利敷き

ロックガーデンの要となる割栗石と砂利敷き

ロックガーデンで欠かせないのが、割栗石と呼ばれる砂利よりも大きな粒径の石でしょう。
この割栗石だけを一面に置くスタイルもあるのですが、コストがかかってしまう上に、割栗石のカラーによっては単調に見えてしまう事もあります。

私の場合は大径と小径の最低2種類を組み合わせる事が多く、場合によりその中間粒も使ってロックガーデンの動きを馴染ませたりします。

割栗石は素材選びによってコストが大きく変わるもので、カタログ製品の袋入りの場合と石材店の測り卸し品でかなり価格が上下します。
今回の様に相応の面積がある庭ではコストダウンも大切で、本事例では近似色を持った2種類、測り卸し品の割栗石と見栄えの良い砕石を組み合わせています。
レイアウトと植物の相性によっては全く安価な石材には見えず、今回はクールでモダンなロックガーデンに見せる事が出来ました。

 

専用庭の角にはブラックティーツリーをプランターをセット

専用庭の角にはブラックティーツリーをプランターをセット

これまでご紹介のエリアとは離れた一角、こちらにも土スペースがありましたが、お部屋からもよく見える位置という事で立ち木をレイアウトする事になりました。

オージープランツの立ち木は相応に成長が激しい為、今回はブラックティーツリーをプランター植えにしてセットし、周囲の低木ロックガーデンと合わせる様なセッティングを行いました。
まずプランターカラーは割栗石や砕石に近いものとし、プランターの底部を割栗石で馴染ませています。

ブラックティーツリーの魅力としては葉の繊細さはもちろん枝垂れる様な樹形、寒い時期に葉が赤~ブロンズ色へ変化する紅葉ではないでしょうか。
白花を付ける姿も美しく、メラレウカ類は周囲に植物が少ない場所が良く似合います。

 

マンション専用庭の雑草から解放される為のリフォームはこれまで多々施工しておりますが、近年の流行・傾向を抑えたプランニングも承っております。
明るく開放的でローメンテナンス、そんなガーデンデザインをマンション専用庭へ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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