今回は鎌ヶ谷市のA様邸にて施工をさせていただきました、枝折り戸(塩ビ製人工竹)と四つ目垣の設置風景をご紹介させていただきます。

施工を行いましたのは、玄関アプローチからお庭へ入る入り口となる部分です。

施工前、お庭の入り口部分 お庭の中からの眺め
飛石によってお庭へ導かれる構成となっており、入って左手には蹲が設けられております。 ですので今回施工を致します出入り口は、茶庭で例えますところ外路地と内路地の境界とも言えます。

現状の飛石に合わせて枝折り戸(人工竹)を設置します。

丸太の据え付け 枝折り戸を掛ける金具の打ちつけ
枝折り戸のサイズから丸太の位置を割り出し、左右の丸太を据え付けます。 枝折り戸を掛ける金具は適正な位置にビス留めしておきます。 現在の丸太はタナリス剤注入丸太であり、昔の焼丸太よりも非常に長持ちします。

 

塩ビ製の枝折り戸 立て付けた枝折り戸の様子
ご用意致しました枝折り戸は塩ビ製(人工竹)のもので、腐食の無い対候性に優れた製品です。ツヤも極力抑えた仕上げですので、天然丸太や竹との違和感もございません。 こちらを先程の金具に引っ掛ける事で枝折り戸が完成となります。

 

煽り止め金具
丸太に接している状態にて、枝折り戸が開かない為の金具(煽り止め)を取り付けます。

 

完成した枝折り戸部分
完成した枝折り戸です。既存の飛石に合わせた自然な仕上がりとなりました。 続きまして枝折り戸の左右へ、境界となります四つ目垣を施工していきます。

 

お庭との境界となります垣根、四つ目垣を施工します。

四つ目垣の丸太を各所へ据え付け
四つ目垣の骨格となります丸太を各所へ据え付けていきます。 今回は一直線の四つ目垣とは異なり、部分部分に角度を持たせた作りとなっており、既存の植栽や庭石が引き立つ様に致しております。

 

設置された丸太
枝折り戸左右に繋がる様に丸太を据付け終わった様子です。左の丸太はお住まいの基礎に乗った状態となります為、針金を使ってお住まい側と結束をしております。

 

銅縁竹の切り出し 竹の切り出し
横方向のフレームとなります竹を切り出していきます。 竹の切り出しは、細くなっております上(ウラ)の部分は節付近で切り落として使い、丈夫な部分で組み込む様にしなければなりません。

 

竹の打ち込み
節近くで切り落とした「ウラ」部分が端となって使われている様子です。 竹の方向は一段ずつ逆にして使用し、見た目のバランスを整える事が決まりとなっております。

 

打ち付けられた竹 P1020846
打ち付けられた竹の様子。均等間隔ではなく、変化を付けた設計にするのが通常となります。

 

枝折り戸デザインと竹の位置の関係
枝折り戸のデザインに合わせた竹の位置設定がお解かりいただけると思います。少しの配慮ではございますが、全景に違和感が出ない様にする小さな工夫が大切です。

 

立子竹の高さの割り出し 立子竹の縛り付け
立子竹の高さの設定です。基準となります糸を張り、狂いなく竹が並ぶように準備を致しました後、立子を縛り付けていきます。 立子の高さは、中央の枝折り戸の外枠の高さと同じになる様に設定を致しました。

 

磨きを入れた立子竹 P1020854
切り出した立子竹は、縛り付けの前に磨きを入れて汚れを落とします。 縛り付けました後ですと、棕櫚縄によって磨きが妨げられてしまいます。

 

P1020858 P1020856
立子の縛り付けを進めていく様子。立子の幅がそれぞれ均等に見える様に本数は現場合わせで決定していきます。

 

四つ目垣の前に添える植栽と庭石
左側の四つ目垣が完成し、その手前に植栽と庭石を添える親方。四つ目垣と共に庭の風情を感じられる配置を。

 

施工が終わり、完成した枝折り戸と四つ目垣の様子です。

枝折り戸と四つ目垣(外側より)
完成したお庭の入り口です。枝折り戸が開いた写真ですが、四つ目垣越しにお庭を垣間見る和風情緒が感じられる風景です。

 

P1020884
枝折り戸を閉じた正面からの眺め。四つ目垣と枝折り戸による境界は、奥に続くお庭をより美しく感じさせてくれます。風通しも良く、和風の雰囲気をより感じられる風景となりました。
今回施工を致しましたこちらのお庭は、お庭の施工例:鎌ヶ谷市A様邸 枝折り戸と四つ目垣による風情ある境界をにてご覧戴く事が出来ます。

簡素ながらも風情のある竹によるあしらい。是非お住まいに取り入れてみては如何でしょうか。

それでは失礼致します。