今回は富津市での造園工事の際の、庭石据え付けのご紹介です。

背の高い、庭の景観を形付ける植木を植栽した後、大き目の庭石を「景石」として配置していきます。
通常の庭石組みとは異なり、1つ1つの石の存在感を重視する扱いとなります。

庭石の据え付け後の行う、「細かなデザイン付け」の形を想像し、あてはめながら据え付けていきます。

庭石据え付け面の確認

まずは庭石の据え付け面の確認です。
どの面を見せ、どの面を埋め込むか、据え付けの向きや角度以前に決めていきます。
自然石は通常、その石の持ち味がよく現れている箇所がありますので、その石らしい部分を探します。

庭石をクレーンに掛けます 庭石の吊り込み

面が決まったらクレーンに掛けます。
天端(上面)が上向きに、埋め込み面が底になる様ワイヤー掛けをし、据え付け位置へ吊り込みます。

所定の位置へ庭石を据付

程よくお庭に庭石を散らすように据え付けていきます。
遠目から眺めた際に、見える石と見えない石があるように、直線で結ばれない様な散らしを意識して配置します。
曲線デザインの部分や植栽を引き立てる部分、それぞれ庭石の役割が異なりますので、その部分に合った庭石を選んでいます。

植栽を引き立てる庭石 最終デザインを意識した庭石配置

据付を終えた庭石の様子です。
近くから見て味わい深く、遠くから眺めて変化を感じる様に。
この後、低木類の寄せ植えや砂利敷きラインが加わると、庭石の美しさや風情が格段に増してきます。

鳥海石の様に自己主張の少ない石は、植栽との相性も良く、多用しても景観に自然味を加えてくれます。
お住まいに落ち着いた雰囲気を添えてくれる庭石は、忙しい現代こそ求められる素材です。
お庭造りの際は是非取り入れてみては如何でしょうか。

それでは失礼致します。