ブルーベリーはツツジ科・スノキ属の落葉樹で、低木果樹として庭への植栽に使いやすい庭木です。

果樹をメインに取り扱われる方々にとりましては多彩な品種が重要でありますが、私共の様に作庭の植栽としての取り扱いにおきましては、ハイブッシュ系とラビットアイ系の2つへ大きな分類に分けてお納めをしております。

ブルーベリーの基本データ

  • 科名と属名 ツツジ科・スノキ属
  • 学名 Vaccinium
  • 分類 落葉広葉樹 低木果樹
  • 樹高 1~3m
  • 開花期 4月下旬~5月上旬
  • 果実の収穫期 ハイブッシュ系:6月~7月 ラビットアイ系:7月~8月
  • 原産地 北アメリカ
  • 別名 ヌマスノキ

果実があまりにも有名なブルーベリーは、樹高も低く庭植えも容易、大きくなってしまう事も無いので庭木としても手軽に植える事が出来ます。

果実の成りも良く、特に難しい栽培を行わなくても美味しい実を楽しめるのが最大の特徴であると思います。

 

ラビットアイ系とハイブッシュ系の違い

ラビットアイ系

ラビットアイ系の自然樹形

ラビットアイ系の自然樹形

ラビットアイ系のブルーベリーは葉が細かく繊細であり、自然味を感じられる樹形が魅力的です。
花や実も細かいですが、その数が多い特徴が見受けられます。

成長の勢いはこちらの方が強く、実際の樹高もラビットアイ系の方が高い事が多いです・

寒さに弱い一面がありますので、日当たりが良くても北風が吹き付け難い場所への植栽がお勧めです。

ハイブッシュ系

ハイブッシュ系の大実

ハイブッシュ系の大実

ハイブッシュ系のブルーベリーは葉に厚みがあって大きく、樹高も低いです。

ハイブッシュ系の方が実が大きく皮も柔らかい為、味も品質も優れています。

低木の状態で維持しやすい樹形をしている為に目立ちにくいので、あえてお庭の中央や花壇の中などで引き立てる取り扱いがお勧めです。

作庭で取り扱う感覚ですと、ハイブッシュ系の方が剛健で維持しやすい印象を受けます。

ブルーベリーは総じて酸性土壌が必要ですがハイブッシュ系は特に顕著で、植え付け時はピートモス他を使用して土壌酸度を調整します。

 

ブルーベリーの紅葉

ブルーベリーが秋に見せる紅葉はとても美しく、見応えがあります。
庭木としては低木の存在ですので、秋は足元を彩る紅葉としてお庭で引き立ちます。

特にハイブッシュ系のブルーベリーは枝まで真紅に染まるものもあり、厚手の葉が艶やかに染まる姿は圧巻です。

ラビットアイ系の紅葉

ラビットアイ系ブルーベリーの紅葉

ラビットアイ系ブルーベリーの紅葉

山間を思わせる低木紅葉が見られるラビットアイ系ブルーベリー。
自然の中の落葉低木という雰囲気が存分に感じられ、主木となる雑木の下で見られる紅葉は一層美しく感じられます。

ハイブッシュ系の紅葉

ハイブッシュ系ブルーベリーの紅葉

ハイブッシュ系ブルーベリーの紅葉

元々葉が肉厚でツヤのあるハイブッシュ系ブルーベリーの紅葉は、そのまま艶やかな真紅に染まります。
枝までもが赤くなる見事な紅葉によって、小さい木でも秋には存在感のある姿となります。

 

ブルーベリーにおすすめな植栽方法

鉢植えで実をメインに育てる事が主流な植木ですが、その自然体を活かした植栽は幅広いお庭スタイルに適します。
単一植えではっきりとした存在感を出す事も、雑木類に寄せ植えをしてナチュラルな雰囲気を取り入れる事も出来ます。

花壇の中で野趣を楽しむブルーベリー

花壇へ植栽したブルーベリー
上へ伸びるタイプのブルーベリーであれば、こちらの様に花壇の中で存在感を発揮します。
常緑樹が多くなりがちな植栽場所へワンポイントで自然味を与える事が出来ますのでお勧めです。
南側の花壇ですと日照も強く乾燥による傷みが懸念されますが、東側や開けた北側花壇であれば生育は見込む事が出来ます。

雑木に添えて植栽した施工例

雑木とブルーベリー
ブルーベリーを雑木類や下草に溶け込ませ、野趣を感じられる庭を作る事も出来ます。

玄関脇の花壇へ目隠しを兼ねた自然味ある植栽を-市川市S様邸
玄関脇の花壇へ目隠しを兼ねた自然味ある植栽を-市川市S様邸

手付かずの自然の様な雰囲気を出せる落葉低木類は数も限られておりますが、幅広い環境に対応出来るのはブルーベリーやアロニアといったところでしょうか。

 

ブルーベリーの育て方

適した環境

花や果実を楽しむ為にも、日光は必要です。夏に暑くなり過ぎない日向を選んであげましょう。

ベストなのは上に落葉高木の枝葉が展開する様な、明るい木陰です。

ナチュラルガーデンでしたらよくある環境ですので、是非取り入れていただきたいレイアウトでもあります。

適した土質

よく知られる事ですが、ブルーベリーの栽培には酸性の土壌が必要です。

ハイブッシュ系とラビットアイ系で適切酸度は異なりますが、概ねpHを4.5前後に調整すれば良いでしょう。

土壌酸度の調整には一般的に、酸性用土とされるピートモスを土に混合する事で行えます。

植え付け

植え付けは落葉している12月~3月に行うのが適期とされます。

ブルーベリーはツツジの仲間ですので根が細く密生する形です。
このタイプの根は固い土だと簡単に根詰まりを起こす為、植え付け時は土を入れたら指で適度に押し込み、軽い散水で完了とします。

水やり

ブルーベリーは夏の乾燥によって傷みが生じやすい傾向があります。

先にご説明の木漏れ日環境であれば地表の乾燥も起こりにくいのですが、そうでない場合は夕方以降の散水は常に意識しておきましょう。

根は遠くに走らない庭木ですので、株元を中心に水やりを行えば効果的です。

肥料

ブルーベリーは植え付け時に元肥を施した後は、成長期の追肥が中心になります。

追肥ですので、花後の5月、収穫後の8月、使うのは有機化成肥料がおすすめです。

有機化成肥料なら手軽に撒く事が出来る他、匂いもさほど気にならずに効果が期待できます。

時期的に、お庭にあるツツジ類にも同じ様に肥料を与えるのが望ましくあります。

 

ブルーベリーの剪定方法

普通の植木剪定では徒長枝を外す事を目的とした剪定方法が多いのですが、ブルーベリーの場合は一概には言えません。

剪定の適期は1~2月の休眠期で、この時期には花が咲く部分を容易に確認できます。

ブルーベリーは実を付けた後にその枝が衰弱するケースが目立ちますので、新たに吹いた元気な徒長枝を活かす事も意識します。

この衰弱枝が込み合う事がよくありますので、その枝の間引きを中心に行い、シュートと呼ばれる徒長枝は途中でカットして枝分かれ成長を促します。

一般的に剪定は徒長枝を外す事が基本ですが、この様にブルーベリーの場合は小枝の衰弱具合を観察の上、冬季剪定の際に徒長枝に付いた花芽の数や位置により徒長枝を活かすのがベストとされております。

毛虫などの食害に遭う事は非常に少なく、落葉樹としては直射日光にもある程度耐える庭木です。