今回は中野区にて施工をさせていただきましたお庭造りの様子のご紹介です。

陽はあたるものの日照時間が短いといった立地は、「ほぼ日陰」という認識を持ってお庭造りを計画するのがお勧めとなります。
いわゆる「半日陰」とは大きな木で直射日光を遮られつつも木漏れ日を一日を通して得られる環境といえますので、若干の違いではありますが植栽の選び方も異なってまいります。
これに対して、周囲の建物などで日光を遮られた場合は一見昼間は明るくても木漏れ日の様な恩恵が受けられません。

ですが日陰のお庭でも、良く見ると半日ほど陽があたっている場所が見受けられる事があります。
その様な場所には日照を好む低木類などを植栽しても、悪い結果にはなりにくくなります。また、この様に周囲の建物によって日陰となっているお庭は、冬場は暗いと思っていても、夏に陽が高くなり思わぬ直射日光を浴びる可能性も留意すると良いでしょう。

整地・客土をしたお庭へ植木を搬入・植栽します。

まずはお庭の雑草などを除去し、整地・客土(土の搬入)を終えたお庭へ植木を運び込みます。
植木をお庭へ搬入します
土の表面は砂利やガラが見え、非常に殺風景でもあります。
植栽をする部分(左側)にたくさんの土を入れて築山状にしておきます。
対しまして建物側(右側)は雑草対策の上で砂利を敷き詰めますので、平らに固く整地してあります。

ヤマモミジの植栽 ヒメシャラの植栽
ヤマモミジ、ヒメシャラを植栽している様子です。
既存の土を取り払う様にして植え穴を掘り、新規の赤土にて埋め戻しをして植栽していきます。
モミジはやや日向より、ヒメシャラはやや日陰よりの場所へ植栽致しております。
周囲の建物による日照変化は意外な程極端ですので、小さなお庭の場合でも植栽配置を考慮します。

ヤマモミジとホンコンエンシス ヒメシャリンバイとヒメシャラ
常緑樹と落葉樹のバランスを見ながらお庭へ植栽をしていきます。
冬場ですと落葉樹が葉を落とした状況で造園を行うのでわかりやすいのですが、この様な時期は葉が全部落ちてしまった姿を想定して作業を致しております。

庭の輪郭を想定して庭石を据えつけ、下草類を植栽します

完成したお庭は下草などにより曲線模様を感じられるデザインと致しますが、具体的なラインを作る前に、庭石によってポイントを決めておきます。

庭石の据えつけ 7

立ち木以外に何も無い状態で、ほぼ仕上げが決まる作業をする様な、庭石の据え付けです。
埋め込みの具合などは、お庭が完成した時の見た目に大きく影響します。
特に小さな庭石の場合は存在感が左右されやすいので注意が必要です。
デザインラインを意識してはおりますが、この直後に植栽をする低木や下草類の合わせも、こちら作業中に考えておく事が多くなります。
庭石の位置が最大に植栽が全面に出る部分、あるいは最も引っ込む部分になる様にすると、庭石にリズム感が出てまいります。
単純に並べたり一直線に置く場合もございますが、曲線模様を強調する場合はポイントとしての据えつけとなります。

庭の隅に植えたアガパンサス フッキソウや玉竜などの植栽
庭石によって決まってきた輪郭を、下草類で決定付けていきます。
下草類はリュウノヒゲなどの耐環境性に優れた剛健種を始め、アガパンサスやクリスマスローズ、フッキソウなどを配しております。

シモツケの植栽
シラカシの足元へシモツケを植栽します。
葉が小さく、花の時期は暗い庭でも明るく彩ってくれます。
耐陰性も備えた意外と丈夫な植物です。
また、陽のあたりやすい箇所にはサツキの寄せ植えを行い、思い切った輪郭取りを行いました。

庭に降り立つ沓脱石を据え付けます

くつぬぎ石の据え付け

今回ご用意致しました沓脱石は、中身を削って刳り貫いた物となっております。
こちらのお庭へは手作業にて搬入をしなければなりませんので、重量70キロ前後のこちらの石材をご用意させていただきました。
コンクリート下地上に設置し、水平状態を確認して周囲を固めていきます。
下地によって出来るだけ高く設置し、使い勝手が良い様に致しました。
コンクリート部分は仕上げの錆砂利で隠れる様に調整致しております。

植栽部分以外に防草シートを敷き、錆砂利を敷き込みます

周囲には防草シートを施工
据え付けた沓脱石の周囲にも万遍なく防草シートを敷き込み、裏の部分まで雑草対策を施しております。
実際には石の裏手などから雑草が発生する事は少ないのですが、砂利が沈み込んで土と混ざり合う事が無い様にする目的もございます。

防草シートの敷き込み 下草付近まで施工します
形が整ったお庭へ防草シートを敷き込んでいきます。
重ね目は出来るだけ少なくなる様に。砂利が侵入してしまう様な、つぎはぎ部分等で仕上げる事は禁物です。
多少の無駄が出ても1枚物の部分が多くの面積を占める様に施工をしていきます。

お庭へ続く通路への防草シート 錆砂利の敷き込み
お庭へ続く、お住まい脇の通路へも同様に雑草対策を施します。
防草シートを万遍なく敷き込み、お庭と同じ錆砂利を敷きつめて一体感を出しております。

お庭へ砂利を敷き詰めます 錆砂利を洗浄
主庭へ錆砂利を搬入して、ムラなく敷き込みます。
下草類に接する部分や低木類の枝の下まで隙間無く敷き込み、散水によって洗浄します。

砂利の洗浄が終わり、お庭が完成となります

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完成したお庭の様子です。
土のままとして園芸を楽しむ部分を残しつつ、お庭の形そのものは造園によって仕上げました。
細長いながらも、植栽の僅かなずらしと庭石の配置、下草による模様を付ける事で奥深い景色となります。
一番奥には常緑樹のシラカシを植栽しております。

完成したお庭の様子 曲線を引き立てる庭石

お住まい裏手や細長いお庭は、どうしても庭造りのイメージが浮かばず放置してしまいがちとなりますが、日陰や半日影のお庭でも、和風洋風問わず綺麗な空間へと一変させる事が出来ます。

お悩みの方は是非お問い合わせをいただければと思います。
それでは失礼致します。